構造に基づく漢字の知的記述法の一検討

概要

論文の詳細を見る
アジア文化圏で漢字を使用している代表的な国として、中国、日本、韓国がある。これらの漢字をコンピュータで処理する場合、現状では、各国別々の文字フォントと文字コードが用いられている。また、使用される文字フォントは時代によっても変遷し、例えば中国で現在用いられている漢字は、40年前のものとはかなり異なり簡略化されている。また、最近のワープロは外字機能を備え、見ら新たな漢字を作出すこのも可能である。このような現状の中で、現在の文字フォントと文字コードをメディアとする文書通信ネットワークシステムでは以下のような問題を生じる。1.異なるコードセットの送・受信側において、予め用意していない漢字フォントを表示することができない。2.コートセットが送信側と受信側と同じであっても、予め用意していない漢字フォントを表示することができない。本稿では、これらの問題を解決するため、文字フォントの構造に基づいて文字を表現する一手法について、対象をまず漢字に絞って検討した。提案するシステムでは、送信側では漢字の構造解析を行ない、その結果を符号化し、受信側に送信する。受信側では送られてきた符号を復号して、その漢字を再現する。提案手法は上記の問題点を解決すると共に、例えばまだ文字コードを持たない少数民族の文字にも対応することができると考えられ、一知的記述法として位置づけられる。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-09-18

構造に基づく漢字の知的記述法の一検討

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク