構造に基づいた指紋画像の符号化とその照合方式の提案

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指紋は,万人不同の個人の身体的特徴であり,古くから犯罪捜査等の分野において本人同定の有力な証拠として用いられてきている.昨今は,暗証番号に替わるIDとして,ネットワーク上での利用についての検討もなされている.指紋は以下のような特徴を持つ.・常に一定方向で入力される(残留する)とは限らない.指入力ガイドを用いても、若干の位置ずれは避けられない・常に全体(指の第一関節上部)が入力されるとは限らない・個人情報は、十分その一部に含まれているまた,ネットワーク上での本人確認方式としての利用を想定すると,できるだけIDとする指紋あたりのデータ量を照合に支障のない範囲で小さくすることが,指紋登録データベースの小型化の点で重要であり,そのため登録画像を符号化して保存する方式が有効で,照合もこのプロセスに沿った形でなされるのが望ましいと思われる。指紋の照合には,最終的な段階での目視確認のプロセスにおいても,2値化された細線化画像があれば十分であると思われ,細線化画像をフラクタルを用いて圧縮符号化する方式も提案されているが,該当方式は,符号化パラメータを用いて照合を行うためには,十分な構造を有していない。そこで,本稿では,指紋画像からその個人情報を抽出し,その情報を用いて指紋画像を符号化し,また照合時のインデックスとして利用できるような指紋画像の符号化・照合方式について提案する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-09-18

構造に基づいた指紋画像の符号化とその照合方式の提案

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