輪ゴムかけの概念に基づく境界線の構造記述と未定義文字処理システムへの応用

概要

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画像中の2次元オブジェクトの特徴を抽出・記述する方法として, 境界線情報に着目し, 視覚的な凹凸情報を抽出してオブジェクト形状を段階的に表現する手法を提案する.提案手法は, まず, 概念的にオブジェクトに輪ゴムをかけ, 輪ゴムとオブジェクトとの接触/非接触関係を画像の反転処理により抽出する一連の操作を反復するという比較的単純な操作によって, オブジェクトの全境界線特徴の抽出を行うものである.また, オフラインの印刷数字を対象としたシミュレーション実験によって, 提案手法による特徴記述性能を従来の輪ゴムかけによる手法, モフォロジーによる手法と比較するとともに, 本手法の未定義文字処理システムへの応用手順について検討した.その結果, 回転, サイズ, 微小ノイズに対する耐性, 記述特徴量, 計算量の3点における提案手法の優位性を確認し, 未定義文字処理システムとしてもモフォロジーによる従来手法と比較して, 認識率において+30%, 処理時間においては, -98%の大幅な改善が達成され, 提案手法の有効性が検証できた.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-01-01