まさ土の突固め効果と風化度 (第2報)

概要

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花崗岩あるいは花崗閃緑岩を構成岩石とする島根県東部山地には、その風化物であるまさ土が広く分布する。このまさ土地帯では特に降雨期によく山腹崩壊が発生し、人的あるいは物的被害がほぼ例年のごとく発生している。このため、この風化に関する研究が急がれるところであり、これまでにも三浦<1)〜3)、etc>等の主として理学的見地から見た花崗岩類の風化についての研究がなされてきている。筆者らは、風化産物である特に乱したまさ土について、その風化程度の判断方法についての研究を行い、比表面積あるいは土の保水性を観点とした研究結果を公表してきた<4)〜8)>。また、突固めで発生する発熱を解析するうち、この解析で得られる単位上昇温度が風化と関わることが明らかとなり、既にその概要を公表し<9),10)>、かつ本誌にその第1報を公表している<11)>。本論は、この単位上昇温度についての実験をさらに進め、ほぼ、まさ土の風化度判定に単位上昇温度が適当であるとの結論に達したので、その経過について述べるものである。
一般社団法人日本応用地質学会の論文
1995-06-10