大規模ASICの機能検証に重点をおいたハードウェア/ソフトウェア協調シミュレーション

概要

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ASICの大規模化とそれを搭載する組込みシステムの複雑化が進む一方, 開発者には更なる開発期間の短縮が求められている.この要求に対して, ASICやソフトウェアなどの各コンポーネント間インタフェースの不具合などをハードウェアプロトタイプ完成前に発見でき, 更に, 開発期間の大部分を占めるASICの機能検証を効率良く行えるHW-SW協調シミュレーションが注目されている.しかし, シミュレーション環境の設計コストが高い, シミュレーション速度が遅い, 検証範囲が限定されるなどの問題があり, 実システムの機能検証に広く利用されるには至っていない.本論文は, コンポーネント間インタフェースの検証やASIC機能検証を効率良く行えるといったHW-SW協調シミュレーションの基本的な効果を維持しつつ, これらの問題を解決する方法を提案する.更に, 提案方法を開発中システムに適用した結果, ASIC設計に要した記述量の1/8で, かつわずか2週間で全シミュレーション環境を構築できた.また, ASIC単体論理シミュレーションと比較して, 速度が7%しか低下しなかったこと, 検証範囲が2倍程度拡大したこと, 検証用データ記述量を1/150に抑えることができたこと, コンポーネント間インタフェースの不具合などを18件も発見できたことなど提案方法の有効性が確認できた.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-03-25

大規模ASICの機能検証に重点をおいたハードウェア/ソフトウェア協調シミュレーション

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