RFID プライバシ保護技術の最新動向
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概要
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将来, 到来するであろうユビキタス社会において, 超小型のICチップとアンテナとで構成されるRFIDタグは, ありとあらゆるアイテムに装着され, さまざまな応用サービスへと発展していく基盤技術として期待されている.一方, RFIDの優れた追跡能力が悪用された場合の消費者プライバシ侵害が問題視されはじめている.欧米では, アパレル業者や大手小売店, 学校, 図書館などで予定されていたRFID適用実験が消費者保護団体等の反対運動によって中止に追い込まれたり, カリフォルニア州などではRFIDプライバシ保護に関する法案が提出されたりするなど社会問題へと発展してきている.日本においてもこうした問題を懸念し, 省庁によるプライバシ保護ガイドラインが提出されている.こうした制度面での取り組みに対して, 技術的にはKILL機能と呼ばれるRFIDの無効化技術が実装されているにすぎないのが現状である.将来のユビキタス社会でのRFID活用を考慮した場合, 購入後もKILLせずに安全に利活用可能なプライバシ保護技術が期待されてくる.本講演では, こうしたRFIDプライバシ保護技術の動向について紹介する.まず, RFIDのプライバシ問題を技術的な観点から分類整理するとともに, その技術要件を紹介する.次に, 既存の代表的な解決技術として, MITのHash-Lock方式, RSAのBlocker tag, NTTのHash-chain方式などを詳解するとともに, プライバシ保護技術の分類および最新のプライバシ保護技術についても概説する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-03-11
著者
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