属性文法の一般化について
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概要
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属性文法は,文脈自由文法に意味規則を付随させ,言語の構文と意味を記述することを可能にした系である.しかし,属性文法の形式的な枠組みには制限があり,属性文法をもとに新たな形式的枠組みを構成したり,属性文法自身の性質を調べる場合には不十分であった.そこで本論文では,属性文法を二つの観点から一般化した一般属性文法を提案する.一般化の第一点は,基底文法として文脈自由文法の代わりに0型文法を採用する点である.一般化の第ニ点は,意味規則として任意の述語を許し,一般属性文法を制約記述とみなす点である.これらの一般化により,一般属性文法は属性文法から派生した計算モデルを定義する場合の基礎構造を与えることができるような系となる.またこれは,属性文法そのものの抽象的な性質を,より明確に議論するための枠組みとして用いることができる.本論文では,まず,一般属性文法の形式的定義とその形式的な意味を与える.一般属性文法の意味は,基底文法の導出木を入力とし,属性付き木を出力する関数として定義した.次に,この関数の抽象的な性質に基づいた一般属性文法の分類を与える.更に局所伝播制約充足の観点から非循環属性文法の性質を示す.この枠組みにおいて従来の属性文法は,基底文法が文脈自由文法であり,かつ一方向局所伝播制約充足技法を用いるような一般属性文法であると解釈できる.
- 1995-03-25
著者
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