LSIアルミ配線に加わる熱応力ひずみの弾塑性クリープ解析
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概要
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微細なLSIアルミ配線で発生する熱応力による断線故障を解明するため,有限要素法による3次元シミュレーションで配線中の応力とひずみの解析を行った.計算では,弾塑性ひずみのほかに時間と共に増加するクリープひずみも考慮し,更に計算の途中段階で構造要素をつけ加えていく手法を用いることでSiチップの上に酸化膜/アルミ膜/保護膜が順次積み重なっていくLSIの製造工程を模擬して,アルミ膜の応力ひずみに与える製造工程の影響も計算に入れた.応力にはvon Misesの相当応力を用いて,3次元での塑性条件を計算した.その結果,工程終了後に応力は時間と共に顕著に減少し,塑性ひずみは一定に保たれるものの,故障の原因となるクリープひずみは増加し続けることがわかった.また工程終了後の保管温度を水準としてクリープひずみ量の経時変化を計算し,断線故障に至るクリープひずみ量の値をパラメータとすることで,高温ほど短寿命,温度依存性無し,150℃近辺で最も短寿命というこれまで報告されていた寿命の3種類の温度依存性がすべて有り得ることを明らかにした.更に積層配線にも計算を適用し,アルミ膜内のクリープひずみが数十%以上減少することを示した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-10-25
著者
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