LSIアルミ配線内の応力緩和機構の数値解析
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概要
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微細なLSIアルミ配線で発生する熱応力による断線故障を解明するため、3次元の有限要素法によるシミュレーションで、配線中の応力と歪の解析を行った。計算では、弾塑性歪のほかに時間と共に増加するクリープ歪も考慮し、さらに計算の途中段階で構造要素をつけ加えていく手法を用いることで、Siチップの上に酸化膜, アルミ膜/保護膜が順次積み重なっていくLSI製造工程を模擬して、アルミ膜の応力歪に与える製造工程の影響も計算に入れた。塑性変形条件には、von Misesの降伏条件を用いた。計算の結果、故障が最も問題となる工程終了後の実使用時では、塑性歪は一定に保たれたまま断線原因となるクリープ歪が増加し続けることが分かった。応力緩和は、方向成分間の偏差応力が小さくなり相当応力が減少するように、アルミ配線内の応力と歪の分布が変化して進行することが分かった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-07-15
著者
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