Te添加ZnS蛍光体を用いた青色蛍光表示管
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概要
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ワイドギャップII-VI族化合物半導体のZnSは,蛍光表示管(VFD)の青色蛍光体として用いられているが,高抵抗のためIn_2O_3のような導電粉末が混合されている.Sb_2L_3溶媒から成長させたZnS結晶は,混入したTeによる青色発光(Te-Teペア等電子トラップ束縛励起子発光)を室温にて示し,また混入したSbによって10^5Ωcm程度の比較的低い抵抗率を示す.このような結晶を蛍光体とし,導電粉末の混合なしにVFDを試作して,その特性を調べた.試作したVFDはアノード電圧15Vで発光しはじめ,それ以上のアノード電圧で輝度は直線的に増加した.L濃度0.2原子%の結晶を用いたVFDの場合,アノード電圧60Vにおいて,輝度530cd/m^2,発光効率0.30lm/Wであった.発光のピーク波長は460nm,CIE色度座標は(0.15,0.15)であり,アノード電圧に対してほとんど変わらなかった.輝度は周囲温度の上昇と共に減少し,25℃での値の3%となる温度は80℃であった.VFDの輝度および発光効率は,蛍光体結晶中のTe濃度の増加と共に向上した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-25
著者
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佐野 雅敏
東京理科大学
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長野 正裕
東京理科大学工学部電気工学科
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蟹江 壽
東京理科大学
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蟹江 壽
東京理科大学基礎工学部
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佐野 雅敏
東京理科大学工学部電気工学科
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荒木 宏之
東京理科大学基礎工学部電子応用工学科
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米沢 禎久
双葉電子工業株式会社開発研究所
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