劣微分型境界条件をもつ確率放物型システムの定式化について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文では粘弾性問題,障害問題等のいわゆる自由境界値問題のモデル化に重要な役割を果たす劣微分という多価作用素によって記述される確率放物型システムの数字的定式化について考察を行う.劣微分を含む種々の確定分布システムを対しては,強い解や弱い解の存在が証明されているが,確率分布システムに対しては特殊な凸関数の劣微分をもつシステムの場合を除いて,まだ強い解の存在は証明されていない.一方,弱い解の存在についてはシステム内部に劣微分が現れる場合について報告されているが,境界条件に劣微分を含む一般的な確率システムに対しては考察されていない.また,強い解の存在を証明するためには初期値や入力関数に強い制約条件が課せられるので,本論文ではそのような制約条件を軽減するため弱い解によるシステムの定式化を行い.弱い解の存在条件を明らかにする.更に,弱い解の集合には最大解が存在することを証明し,従来より意味の強い最大解に関する評価式を導出する.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-10-25
著者
関連論文
- 174 山口大学工学部におけるディジタル信号処理教育事例 : 工学教育の理想像の実現を目指して(教育システムB(実験・設計製図など)VII,第44セッション)
- (31)山口大学工学部におけるディジタル信号処理教育 : 学部3年次後期における学生実験の構想(第8セッション 教育システム(実験・設計製図等)(III))
- (30)山口大学工学部におけるLSI設計教育 : 学部3年次後期における学生実験の構想(第8セッション 教育システム(実験・設計製図等)(III))
- 表皮における観測データに基づく生体組織内の酸素濃度推定について
- BZ反応の確率的モデリングと外乱のパターン形成過程への影響
- 微小重力下における燃焼過程への不規則外乱の影響解析(J16-2,J16 工学的応用に向けた複雑系の能動制御)
- 確率平均曲率流方程式による相境界の挙動解析(J16-2,J16 工学的応用に向けた複雑系の能動制御)
- 非線形確率放物型システムの道ごとの指数安定性について
- 不規則な熱輻射を考慮した拘束条件下の熱弾性モデルとシミュレーションによる挙動解析について
- 平均曲率流への不規則外乱の影響と運動の一意性
- 有界領域におけるTuringパターンへの不規則外乱の影響解析
- 不規則外乱下の相転移現象のモデリングとシミュレーションによる挙動解析(計算固体力学におけるイノベーション)
- 不規則外乱の影響を考慮した相転移現象のモデリング (函数解析学の応用としての情報数理の研究)
- 相分離過程における不規則外乱の影響について
- 不規則外乱の影響を考慮した秩序化過程のモデリングについて(第8回MAGDAコンファレンス)
- 秩序・無秩序転移の確率偏微分方程式によるモデル化について
- 確率 Cahn-Hilliard 方程式による相分離現象のモデリングについて
- 確率反応拡散系によるパターン形成について
- 分布系のモデリングと最適制御
- パターン形式 : 拡散作用の不思議
- SEM Net Manager : 山口大学工学部システム・制御関連グループ
- 不規則入力をもつ厳密な熱伝導モデルについて
- 拘束条件をもつ確率熱弾性モデルについて
- 確率変分不等式による電子ビーム加工システムの定式化について
- 劣微分型境界条件をもつ確率放物型システムの定式化について
- 平均温度に基づく確率分布システムの点制御について
- 平均室温に基づく確率温度制御システムの定式化について