寄生素子を原因とする発振故障の故障診断手法の基礎的検討
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概要
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アナログ集積回路における故障のうち,寄生素子による発振故障に対し,その原因となる寄生素子の位置,種類などを特定する発振故障診断について検討する.本論文で対象とする回路は,線形R,L,C,および非線形VCCS(非線形抵抗)からなるものとし,発振基本周波数成分に対して非線形VCCS(非線形抵抗)の電圧,電流位相差は生じないものとしている.正常な回路の適当な位置に寄生素子を想定し,そのときの節点アドミタンス行列をH′とするとき,detH′=Re[detH′]+jIm[detH′]=0すなわち,Re[detH′]=0かつIm[detH′]=0であればその想定した位置に発振の原因となった寄生素子が存在していることが予想される.detH′は寄生素子の値,回路中の未知パラメータを変数とする式であり,各変数に関して1次式となることが知られている.この性質は,detH′の実部,虚部それぞれについても成り立ち,各々の関係式を成り立たせる解曲面は,超直角双曲面(二つの変数を除き,他を固定したとき,その二つの変数に関して直角双曲線をなす)を構成する.この事実に基づき,実部,虚部から得られる解の交差の有無を効率的に調べることにより発振故障の原因となり得る寄生素子の位置,種類を列挙する手法を提案する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-09-25
著者
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