2重円筒空胴多素子発振器による素子数増大と出力合成安定化

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概要

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円筒空胴を用いて多素子出力合成を行う場合に,素子数の増大を図りかつ注入励振効果によりモード問題を克服する方法として,希望モードがTM_<0n0>モード(n≧2)であるようなオーバサイズ空胴に,この希望モードと同じ周波数のTM_<0n0>モードをもつ基本モード空胴を同軸線路で結合した2重円筒空胴多素子構造の電力合成器を提案した.まず,発振器の等価回路モデルを用いたモード解析により,希望モード維持条件,不要モード抑制条件,および2重モード存在条件を求めて,各モードの安定生起範囲を明らかにし,本構成により不要モード抑制効果が得られ,希望モードの安定発振が容易化されることを示した.更にオーバサイズ空胴としてTM_<020>モード8素子空胴およびTM_<030>モード15素子空胴を用いた出力合成実験において,それぞれ91%および95.8%の出力合成率を達成すると共に,各モードの生起範囲に関して理論と定性的に一致する結果を得た.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-10-25

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