GMMに基づいた雑音感度関数を用いたロバスト音声認識(聴覚・音声及び一般)

概要

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音声認識システムのパフォマンスは雑音のレベルや雑音のタイプに大きく依存している。しかし、これらの要素は従来の音声認識に用いた雑音抑制法では十分に考慮に入れられていなかった。本研究では, われわれは前記の要素を明らかにしケプストラム領域で定量化するため雑音感度関数を提案した。雑音感度関数はケプストラム係数の雑音に対する微分であると定義され、事前知識として音声認識に取り入れる。クリーン音声に対して、雑音による音声のケプストラムの偏差を雑音感度関数のSNR軸での積分により求めることができる。"クリーン音声"のケプストラム係数は推定した偏差を用いて雑音音声から復元することが可能である。文脈による雑音感度関数の変化を考慮に入れるため、音声の特性に基づいて音響モデルを作成し、GMMに基づいて雑音感度関数をそのモデルに適用させた。数種類の雑音を加性雑音としてTIMIデータバースに加えて音声認識実験を行った。現有の手法に比較したところ、GMMベースの雑音感度関数の導入により、雑音環境の音声認識率は大きく改善されたことがわかった。
2005-07-15