パーキンソン病の鑑別診断、治療支援システムの開発

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概要

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神経病の診断は、病変の部位と性質の診断が重要な疾患と, 動作や不随意運動のパターンの認識が重要な疾患がある。後者にあたるパーキンソン病の鑑別診断は、医師の豊富な知識・経験が必要であり容易でない。そして、パーキンソン病は緩徐進行性の疾患であるため、継続的な長期治療の際には定量的な症状の把握が常に必要となる。そこで我々は、パーキンソン病の鑑別診断・治療支援システムの開発を行った。その結果、振戦周波数を指標として用いることにより、1)パーキンソン病と脊髄性小脳変性症パーキンソニズム, 脊髄性小脳変性症パーキンソニズムの鑑別診断が可能であること、2)バーキンソン病の重症度の判定が可能であること、3)治療経過中の症状変化を定量的に計測可能であることが考えられた。また、振戦周波数の強度を用いることにより、4)薬剤効果の確認が可能であると考えられた。パーキンソン病の自動鑑別診断への道は遠いが, 治療支援システムとして用いる可能性は示されたと考える。
1996-09-25

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