大脳基底核ニューロンにおけるアセチルコリンの神経修飾
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概要
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大脳基底核線条体におけるコリン作動性介在ニューロン(コリンニューロン)は運動制御や手続き学習において重要な役割を担っていると考えられているが,その神経機構は未だ明らかにされていない.本研究ではアセチルコリンのコリンニューロン自身に対する働きに着目し,その静止膜電位とシナプス後電位に対する影響をスライスパッチクランプ法を用いて調べた.実験には生後14〜23日齢のラットを用いた.大脳皮質白質に対する電気刺激によりコリンニューロンにおいて興奮性シナプス後電位(EPSP)が観測された.ムスカリン受容体のアゴニストを投与すると,コリンニューロンに緩やかな脱分極が生じ,EPSPの振幅は減少した.脱分極はフグ毒の投与により抑えられたことから他のニューロンによる間接的な効果である事が示唆された.以上の結果から,線条体コリンニューロンの活動は間接的にそれ自身の興奮を促進し,大脳皮質からの入力を抑制することが示唆された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-03-11
著者
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