適応形MLSE等化器のための高速チャネル推定法 : VLMSアルゴリズムの提案
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文は適応形MLSE(Maximum Likelihood Sequence Estimation)等化器における伝送路推定アルゴリズムとして,簡易な構成で高速な収束特性が実現できるVLMS(Variable-gain Least Squares)アルゴリズムを提案している.VLMSは送路符号がランダム系列であるならば,その決定論的な自己相関行列が対角化できることを利用して決定論的正規方程式より導出され,LMS(Least Mean Square)と同程度の演算量により実現できることを示している.また,VLMSアルゴリズムがRLS(Recursive Least Squares)なみの高速な収束特性および追従特性をもつことを理論的に解析している.更に,フラクショナルMLSE等化器のためにVLMSの基本概念を拡張したアルゴリズムも同時に導出している.そして,VLMSアルゴリズムを適用したフラクショナルMLSE等化器がサンプリング位相誤差による特性劣化を補償し,f_dT=4.0×10^<-4>の2波レイリーフェージング環境下において,フロア誤りを10^<-4>以下に抑圧できることを実験的に検証している.更に,提案する等化器が約6シンボルで初期収束を完了させる優れた引込特性をもつことも実験的に示している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-04-25
著者
関連論文
- ユーザレート512kbit/sを実現する移動通信用ダイバーシチ合成形DFEの構成と特性
- 移動通信のための高速処理QVLMS-MLSE等化器 : メガビットオーダの高速通信への適用
- 遅延スプレッド補償によるPHSのセル拡大効果
- 非線形伝送路におけるOFDMとシングルキャリア方式の特性比較
- π/4-QPSK用32kbit/s実時間処理VLMS-MLSE等化器の構成と特性
- TDMA移動通信におけるバースト誤り対策
- モード切り替えによる合成形ダイバーシチDFEの特性改善法の検討
- FPGAによる1.5Mbit/s VLMS-MLSE等化器の構成と特性
- 移動体データ伝送
- モード切り替えによる合成形ダイバーシチDFE
- 次元拡大を行う高速カルマンアルゴリズムを適用したDFEの構成と特性
- 高速移動通信用適応等化器の信号伝送特性
- 最大比合成を適用したMLSE型等化器
- 高速移動通信用適応等化器の構成と信号伝送特性
- 32kbit/s実時間処理VLMS-MLSE等化器の特性
- オーバーサンプリングAGCの特性
- 適応形MLSE等化器のための高速チャネル推定法 : VLMSアルゴリズムの提案
- 直交変換による対角化VLMS-MLSE
- 送信ダイバーシチと前置等化結合伝送方式
- RLS 位相推定による適応位相制御方式
- マイクロセルラにおける遅延歪み補償技術の効果
- 適応等化器付6Mbit/sバースト変復調装置の信号伝送特性
- VLMS-MLSE等化器用AFC回路