オブジェクト指向ソフトウェアメトリクスの一提案とその評価結果

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インクリメンタル型や逐次機能追加型のソフトウェア開発では、オブジェクト指向システムのプロセスモデルや、設計モデル及びソフトウェアの改善を繰り返し行う必要がある。これまでに、ソフトウェア品質評価とその改善を目的とした種々のソフトウェアメトリクスが提案されている。しかしながら、設計及びソフトウェアの構造的特徴を把握するためのメトリクスとしては必ずしも十分でない。本論文では、結合、メッセージ、メソッドパラメータ及び継承などに着目し、クラス個々及びプロジェクト全体の構造的特徴の把握が可能なメトリクスを提案すると共に、これまでにC++言語で開発した種々のオブジェクト指向システムの評価結果を呈示する。これらの検討の結果、提案のオブジェクト指向ソフトウェアメトリクスと従来のメトリクスとの併用により、設計及びソフトウェアの構造的特徴を把握でき、設計及びソフトウェア及びプロセスなどの問題箇所も推測し易いことが明らかとなった。ソフトウェア開発の段階から、これらメトリクスを用いたソフトウェア品質評価を行うことにより、ソフトウェア品質の均一化及び安定化に役立ち、而も保守性及び再利用性への効果が期待できることから、アウトソーシング開発環境下で非常に有効であることが明らかになった。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-05-30

オブジェクト指向ソフトウェアメトリクスの一提案とその評価結果

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