伝子工学系の中の厚生的意思決定系について : 「後悔」「失望」「損失」回避系としての, 柔軟化ベイジアン

概要

論文の詳細を見る
人間は, 論理的意思決定のみならず, 感情的意思決定をもしている。人工的システムが進化して, 主として論理的意思決定系として, 以前にくらぺて, 格段の人間の意識空間の拡大に寄与している。しかし, 情報理論が, 感情情報理諭にいたっていないように, 人工システムの感情的意思決定能力は, 未開の段階にある。人間は, 広義の約束系にしばられて, 言動するが, なお, その上で, 柔軟に対処して生きている。我々は, ここで, 人工的システムの基礎系としての, 線路・回路空間の見地から, 人間の感情が, これに如何にかかわるかということから考えていこうとしている。これに関して, 楽曲的パタン, 絵画的パタン等の, 呈味空間に対する, 感性対応システムの研究をつづけている。その呈味空間の感受, 創出等の, 感性対応システムの内に, 市場的意思決定的系がある。今回は, この市場的意思決定的系に関して, 自分が選択した決定に対して, 「後悔」「失望」しない, あるいは, その他「損失」の少ない意思決定系とは, について考えてみる。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-03-06