レイトレース法を用いたダクト環境でのレーダ目標高度誤差
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概要
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航空管制レーダ, あるいは追尾レーダなどによる飛行目標位置計測において, レーダ測角値から標準大気を仮定して目標高度を推定する場合, ダクト環境下においては電波の異常伝播により推定誤差が発生する.本稿ではsurface based duct(逆転層高度 : 数10m〜200m)およびelevated duct(逆転層高度 : 1000〜2000m)に関する米海軍の公開データベースを元に, レイトレース法での電波伝播路の計算を行い目標高度誤差を評価した.これにより, 以下の結果を得た.・elevated duct環境では電波がダクト層内に閉じ込められるtrap現象は発生しない(アンテナ高20mの場合).surface based ductでは一部の海域を除き送信角度0.1〜0.8deg以下の範囲でtrapが発生する.・elevated ductの影響は距離100km以遠で発生し, その誤差は距離200kmで約400m〜600m程度の誤差となり, 大きな角度依存性は見られない.・surfaced based duct環境では, 一部のデータを除き距離20kmでは数+m程度の高度誤差となり, 距離200kmでは200m〜1500m程度が得られた.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-01-17
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