音声理解のための言語モデル自動獲得

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本報告では、音声理解システムにおいて、音声認識結果である自然言語をシステムを駆動する意味言語に変換するための言語モデルを、コーパスから自動的に獲得する方法について述べる。音声理解の問題は、自然言語を意味言語へ翻訳する問題ととらえることができる。機械翻訳の分野では、二ヵ国語が一対となったテキストコーパスを用いて、翻訳のための言語モデルを統計的に推定する方法が提案されている。Vidalらは、この方法をベースに、自然言語と意味言語が一対となったコーパスを用いて、音声理解のための翻訳言語モデルを推定する方法を提案した。Vidalらの方法では、自然言語の文法規則と意味言語の文法規則の共起確率を翻訳言語モデルとするが、文法規則数が多いと共起確率の推定が困難になる点が問題であった。以下では、文法規則数が多い場合にも有効な言語モデルが推定できる方法を提案する。提案法は、McCandlessらによる文脈自由文法の推定法を用いて、有限状態オートマトンで表現された文法の状態数を削減することにより、翻訳言語モデルの推定精度を向上する。米国ARPAの音声理解評価タスクである航空旅行情報システム(Air Travel Information System: ATIS)を対象として評価を行い提案法の有効性を示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-03-11

音声理解のための言語モデル自動獲得

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