アドホックネットワークに適した名前解決機構RANR(ランダム割り当て名前解決機構)
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概要
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近年,既存のインフラストラクチャに依存せずに,マルチホップ通信機能を持つ無線端末同士が即興的に構築するモバイルアドホックネットワークの研究に注目が集まっている.しかし,アドホックネットワーク構築後に必要とされる,有線インターネットにおけるDNS(Domain Name System)のような,名前解決サービスに関する研究は行われていない.そこで本稿では,アプリケーション構築を支援するための基盤技術となる名前解決機構RANRを提案する.RANRは,ネットワーク内でユーザの好みに基づいた一意なホスト識別子となる名前割り当てを行い,その名前を用いた通信機構をアプリケーションに提供する.本稿では,アドホックネットワークを構築するためのルーティングプロトコルの一つであるDSR(Dynamic Source Routing)を用いて8台のノードで構築したアドホックネットワーク上でRANRを実装し評価を行った.評価結果から,RANRは名前解決に起因するオーバヘッドを最小限にとどめながら,現実的な時間内で名前解決を実現しつつ端末数の増加に対する十分なスケーラビリティを持つことが示された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-03-01
著者
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間 博人
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科
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徳田 英幸
慶應義塾大学
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徳田 英幸
慶應義塾大学 環境情報学部
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斉藤 国人
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科
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青木 基衣
慶應義塾大学総合政策学部
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斉藤 匡人
慶應義塾大学
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