異種無線ネットワークにおける透過的な接続を実現する経路制御機構(ネットワーク)

概要

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近年, 爆発的な無線端末の普及により無線ネットワークに多くの形態が出現している.しかし, 様々な無線ネットワークは同一の無線メディアで構成され, 異種の無線ネットワーク間における即興的な相互接続は考慮されていない.本論文では無線ネットワーク間を相互に接続し, 終端端末間で無線メディアを仮想的に同一デバイスとして使用が可能なIWNR(Interchangeable Wireless Network Routing Protocol)を設計・実装した.IWNRは異種無線ネットワークを相互に接続する経路制御機構であり, MANETのプロトコルを利用する.宛て先は複数の無線メディアを所持する端末へ動的な経路を生成し, 中間ノードが適切に無線メディアを切り替え, 他の無線ネットワークへの接続を可能とする.また, 無線メディアが独自に持つユーザへのAPIをIWNRが提供することで, 特定の無線メディアに依存するアプリケーションの動作を可能とする.本機構をLinuxカーネル上へ実装し, 無線メディアとして802.11bとBluetoothを用い実機にて評価した.転送を行う中間ノードのホップ数が増加する毎に, 転送性能の劣化, 遅延の増加が見られた.
一般社団法人情報処理学会の論文
2005-02-22