ラット第5層IBモデルニューロンにおけるスパイク入力頻度に依存した発火特性の機能的変化
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概要
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本研究ではラット第5層IBニューロンを模したマルチコンパートメントHH型モデルニューロンにおける, 入力頻度の変化に応じた発火特性の変化を検証する。モデルニューロンにランダムスパイク入力を与え, 応答発火特性を逆相関中にみると, その時間窓の長さはスパイク入力頻度の増加にともない短くなる。このことは, 低頻度入力下ではニューロンはその発火時刻にノイズの影響を受けやすいintegratorとしての機能をもち, 高頻度入力下ではノイズに対して頑健に発火するcoincidence detertorとしての機能をもつことを示唆する。これを検証するため, 高頻度スパイク入力, および低頻度スパイク入力下において同S/N比で信号スパイク入力したときのニューロンの発火特性を調べた。その結果, 高頻度スパイク入力時の方が、より時間的に正確な発火で情報をコードすることが判った。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-07-20
著者
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渡辺 正峰
東京大学大学院工学系研究科システム量子工学専攻
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渡辺 正峰
東京大学工学部
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浦久保 秀俊
東京大学大学院工学系研究科
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渡辺 正峰
東京大学大学院工学系研究科
-
渡辺 正峰
東京大学大学院 工学系研究科
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