Generative modelにおける非線形順光学過程の学習
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概要
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視覚系の処理は二次元網膜像から実際の三次元世界の様子を再現する逆問題として位置づけられる.Generative modelはこれを解決するモデルとして有用だが,複雑な順光学過程をどのようにして獲得するかが大きな問題として残っている.本稿では,高次object表象を入力とし,低次二次元表象を教師信号として多層ネットワークを通常とは逆に取り付けることによって非線形な順光学過程を獲得する手法を提案する.ここでは一例として「遮蔽」を取り上げる.ヒトの乳児が生後に遮蔽を学習する過程を参考にニューラルネットの訓練を行い,学習済みのネットワークをgenerative modelに組み込んだ結果,遮蔽関係を推定することが可能であることを数値計算により示した.また学習の結果として多層ネットワークの隠れ層のニューロン特性を調べたところ,表にある面輝度と遮蔽された面輝度の組み合わせに反応し,多様なタイプに分化していることが分かった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2007-03-09
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