重なり図形の解釈候補生成法
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概要
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人は,重なりをもつ図形を見たとき,それをより簡単な複数の部分図形に分解して解釈する傾向がある.これは心理学の分野で図形分節と呼ばれる.また,その際,ある図形が他の図形の一部を隠ぺいしていると解釈される場合もあり,そのとき,人は隠れた部分を補っている.これを,補完と言う.従来の図形分節のモデルでは,あらかじめ解釈候補がいくつか与えられた上で,どの解釈が優位になるかを説明するものであった.また,補完については,補完が行われる場合に,どのような特徴が影響を及ぼすか,という傾向を述べるものであった.いずれも,重なり図形の解釈候補を生成する過程は含まなかった.本論文では,補完が起こる場合も起こらない場合も含めた,重なり図形の解釈候補の生成法を提案する.そのために,まず補完される線分が満たすべき制約条件と,補完線分の経路の種類を述べる.次に,補完を行う具体的プロセスを示した後,その補完を行う解釈を候補とするかどうかの判定方法を示す.更に,人間にとって自然な少数の解釈候補を得るための制約条件について述べる.心理実験を行った結果,本手法の有効性が確認できた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-01-25
著者
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