統計的手法を用いた基本周波数制御規則の自動抽出
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概要
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日本語合成音の自然性向上を目指して,音声の基本周波数(以下,F_0)制御のための規則を自動的に抽出する方法を提案した.本方法は,(1)十分な量の音声データのF_0時系列パターンを藤崎モデルによりパラメータ化し,(2)このパラメータの値を言語情報から推定する規則,すなわちF_0制御規則を統計分析手法により抽出する,という二つのステップからなる.この方法を話者1名による読上げ文200文に適用し,得られたF_0制御規則を解析することで,言語情報とパラメータ値との関係を導出した.その結果,(1)先行フレーズのモーラ数が少なくなるほど当該フレーズ指令は小さくなること,(2)アクセント句内の高く発音される部分のモーラ数が多くなるほどアクセント成分が小さくなるという関係があること,が明らかとなった.(2)の関係は,従来少数サンプルの分析結果で得られていた知見を詳細化したものとなっており,本手法によって妥当なF_0制御規則の抽出を自動的に行える可能性があることを示したものと考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-11-25
著者
-
匂坂 芳典
(株)エイ・ティ・アール音声翻訳通信研究所
-
平井 俊男
(株)エイ・ティ・アール音声翻訳通信研究所:(現)(株)オージス総研
-
岩橋 直人
(株)エイ・ティ・アール音声翻訳通信研究所
-
樋口 宜男
Atr音声翻訳通信研究所
-
樋口 宜男
(株)エイ・ティ・アール音声翻訳通信研究所:(現)国際電信電話株式会社
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