超音波DDSへの応用を想定したBモード像からのマイクロカプセル破壊情報の抽出(アコースティックイメージング・一般)

概要

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薬物を含んだマイクロカプセルを生体内に注入し、体外からの超音波照射によって破壊して任意の部位に投薬を行う超音波DDS(Drug Delivery System)では、これまで画像情報からカプセルの破壊による放出薬物効果の定量的測定は困難であった。我々はまず、超音波Bモード像上に設定した任意の領域の輝度変化をリアルタイムに計測する画像処理ソフトウェアを開発し、血流を模擬した流路にマイクロカプセル懸濁液を流し、ドプラビームにてカプセルを破壊する装置を製作した。しかし、設定した2領域の条件は必ずしも一致しないため、ビームを照射しない状態でも輝度差が見られた。そこでその影響を取り除くため、ビームの有無それぞれの場合について、懸濁液を流して両領域の輝度変化を比較した。両領域の関係をプロットした結果、その分布や近似直線の傾きがビーム照射しないときと明らかに異なり、またビームの中心周波数の違いによっても差が見られた。これから体内でのマイクロカプセルの破壊効果をモニタリングする手法となりうることが示唆された。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-10-14