超音波動画像処理による遠隔診断のための断層面自動認識(医用超音波)
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概要
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ロボットを用いて医者と患者が離れた状態で、ネットワークを介し診断を行う遠隔超音波診断では、ロボットを操作して所望の超音波断層像を取得するのに時間がかかるといった問題点がある。そこで患者側で画像を取得した段階で臓器や部位を認識させるため、我々は画像処理の手法を用いて心臓の運動の特徴から断層面を自動認識させるプログラムを開発した。まずオプティカルフローに基づく運動ベクトルを計算し、心室壁の運動を定量的に捉えた。しかしオプティカルフローだけでは速度の早い僧帽弁の運動に追従できないため、断層像を複数の領域に分割し、僧帽弁固有の特徴量を導き、それらの特徴量分布から僧帽弁の位置を検出した。これらの情報を総合し、僧帽弁の位置と壁運動の方向分布から心臓の長軸像・短軸像を自動認識する指標を導き出せることを健常者について確認した。このことにより超音波診断ロボットに位置指令を与えるシステムを構成できることが示された。
- 2005-06-17
著者
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桝田 晃司
東京農工大
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井上 博人
東京農工大BASE
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高良 研一
東京農工大BASE
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井上 博人
東京農工大学base
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桝田 晃司
東京農工大学大学院 生物システム応用科学府
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高良 研一
東京農工大学大学院 生物システム応用科学教育部 生物システム応用科学専攻
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