アドホックネットワークにおける利己的な端末の検出と回避に関する検討(モバイルサービス,サービス品質,一般)

概要

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アドホックネットワークでは、移動端末はルータと端末の両方の役割を果たす。軍事的なアプリケーションと異なり、一般的な民生用アドホックネットワークにおいては、すべてのユーザが全面的に協力しあうという保証がない。ユーザが自分自身の利益を最大限にするため、他人のパケットの中継を取りやめることもできる。このような行動を取る端末はネットワーク全体の性能を大幅に劣化させる恐れがあり、このような端末を利己的な端末と呼ぶことにする。本論文では、利己的な端末によるネットワークの性能劣化を緩和するため、利己的な端末の検出と回避ができるアルゴリズムを提案する。提案方式は、MACプロトコルとDSDV(Destination-Sequenced Distance Vector)ルーティングプロトコルにおいて若干な変更を加えることにより、利己的な端末の検出をし、それを避けるためのルート再構築を行う。最後に、ns-2ネットワークシミュレータにより、利己的な端末を検出するメカニズムの精度を評価し、ルート再構築の有効性を確認した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-11-12