直線集束ビーム超音波顕微鏡におけるV(z)曲線形成機構の実験的検討

概要

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直線集束ビーム超音波顕微鏡により測定したV(z)曲線を解析することにより、試料表面を伝搬する漏洩弾性表面波(LSAW)の伝搬特性(位相速度・伝搬減衰)が得られる。しかし、その伝搬特性の測定値は超音波デバイスや動作周波数により異なる。本報では速度測定における超音波デバイスの動作特性を解明するため、テフロンに対してV(z)曲線の振幅と位相の測定を行なうことにより、V(z)曲線の形成機構を実験的に検討した。テフロン表面上には漏洩弾性波が励振されないため、そのV(z)曲線は超音波デバイスの幾何学的形状と動作周波数のみに依存するデバイス特性曲線として用いることができる。この特性曲線のデバイス依存性および動作周波数依存性を検討したところ、その位相勾配が、LSAW速度の測定値と直接関係していることを見出した。この結果より、Gadolinium Gallium Garnetに対してLSAW速度の測定値および見かけ上の周波数依存性を定量的に説明することができた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-09-22