幅広のバイクリスタル接合を用いた磁気センサの開発

概要

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幅広のバイクリスクル接合を用いた磁気センサを製作し、その雑音特性について調べた。本センサでは接合の電流-電圧特性の磁界依存性を利用する。このため、接合の電流-電圧特性が接合幅によりどのように変化するかを数値シミュレーションと実験により明らかにした。その結果、本センサで用いる接合の幅はジョセフソン侵入長の5倍以下が望ましいことを示した。この結果より、接合幅20μmのバイクリスタル接合と、面積が400μm×400μmの磁界集束プレートを組み合わせた磁気センサを製作した。センサの感度としては白色雑音で12pT/Hz^<1/2>が、周波数f=1Hzで25pT/Hz^<1/2>が得られている。この値は同一の面積(400μm角)の磁界検出コイルを持つSQUIDセンサと比較しても遜色無い。最後に、幅広の接合の雑音特性について考察した。幅広の場合には、接合の電極部分を流れる雑音電流によって雑音磁界が発生するため、この雑音成分を考慮する必要があることを示した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-10-06