SQUIDと磁気マーカーを用いた液相での免疫検査システムの開発(SQUID,一般)

概要

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磁気マーカーとSQUIDセンサを用いた液相での免疫検査システムを開発し、このシステムを用いてIgEと呼ばれる蛋白質の検出実験を行った。結合マーカーからの磁気信号は、直径が25nmの磁気ナノ粒子を基盤とした磁気マーカーを用いて残留磁気法により検出した。また、未結合マーカーと結合マーカーの識別には未結合マーカーの溶液中でのブラウン回転運動を用いた。すなわち、未結合マーカーは溶液中でブラウン回転運動をするため、この回転に伴って未結合マーカーの磁気モーメントも時間的にランダムに回転し、その結果、磁気信号がゼロになる事を利用した。しかしながら、ブラウン回転運動が不完全な場合には未結合マーカーから擬似信号が発生する。このため、最初に、擬似信号の発生原因とその解決法を調べた。次に、液相法によりIgEの検出実験を行い、未結合マーカーを洗い流す"洗い"の工程なしに免疫検査が可能であることを示した。現状では液相法の検出感度は7pgであるが、未結合マーカーの溶液中でのブラウン運動を改善することにより検出感度の改善が期待できる。
2006-06-29