ニューラルネットによる超音波Color Kinesis負荷心エコー画像からの心疾患自動診断の試み(超音波)

概要

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近年,医学の分野では心疾患の診断に超音波を用いて心臓を映した超音波心エコー画像が使われている.現在,医師の目測により超音波心エコー画像から心筋壁の動きを読み取り心疾患の診断を行っている.しかし,目測による診断には訓練された医師が必要であり,更に医師の目測は主観的に行われるため個人差が生じる.超音波心エコー画像の新しい表示法の一つにColor Kinesis法がある. Color Kinesis法は超音波の反射波強度から各時刻ごとの心室内膜の位置を推定し,その位置を異なった色で表現する表示法である. Color Kinesis法により得られた超音波心エコー画像(Color Kinesis画像)は,1枚の画像の中に収縮初期から収縮末期までの心室内膜の動きの情報を含んでおり,心室壁運動異常の診断に有効である.本論文では,ドブタミン負荷(心収縮力増強負荷)試験前後の2枚のColor Kinesis画像から心室内膜の動きの特徴を抽出し,負荷前後での心室内膜の動きの特徴から壁運動異常の有無及びその領域の識別が可能であるか否かを検討する.識別にはニユーラルネットを用いる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-01-01