痙性斜頚,書痙,嚥下障害に対するEMG生体フィードバック治療(<シンポジウム>筋電図バイオフィードバックとリハビリテーション)
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概要
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筆者は筋電図バイオフイードバック療法をおもに痙性斜頚の治療に用い,また書痙や嚥下障害の患者にも試みてきた。痙性斜頚に対しては,1977年より48例に行ってきた。男性28例,女性20例である。年齢は17歳から60歳で平均37.9±12.9歳である。追跡期間は3カ月から8年である.著効17例,軽減19例,無効は12例であった.家庭や職場,生活歴に明らかに問題のあった26例では,著効12例,軽減9例,無効5例であった.6例が精神科受診となった.多くの患者は,家庭や職場での人間関係や生活歴に問題があり,痙性斜頚に心因が関与していると考えられ,それらの問題に気がつき,解決能力のある患者に著効が多かった.書痙については,5例の経験があり,現在継続できているのは2例である.1例は書いているうちに緊張がほぐれるような感じがするという.もう1例は,来て訓練しないと落ち着かないという.嚥下障害については口輪筋,頤下の筋に電極をあて,オッシロスコープの筋電図を見せ,ものを吸う訓練をする.4例に行ったが,吸うときや飲み込むときに収縮波がみられ,喉頭は挙上する.スルメだと吸いやすく,唾液が十分に出て,飲み込みやすいので効果的である.夜間の唾液が減少したり,ムセが少なくなった例を経験した.
- 2002-09-22
著者
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