三陸沿岸へ回帰したサケの遡上に至るまでの行動と海象・気象との関係
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概要
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大槌湾をモデル海域とし, 1996年と1997年の日々の漁況と海象・気象変動データから, 三陸沿岸へ回帰したサケの行動と海象や気象変動との関係を論じた。漁獲ピーク時の水温は両年とも13℃台であった。5mm以上の降雨や10m/s以上の西風が吹いた日の直後には, 前日の1.5倍以上の漁獲がみられた日が両年とも8割あった。特に漁期で最大降雨日あるいは最大強風日の直後には一, 二の好漁であった。以上の結果はサケの遡上行動に海象・気象変動が大きく関与していることを示す。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2000-07-15
著者
-
乙部 弘隆
東京大学海洋研究所大槌臨海研究センター
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安保 綾子
東京水産大学
-
都木 靖彰
東京大・海洋研・大槌臨海研究センター
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都木 靖彰
東京大学海洋研究所附属大槌臨海研究センター
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乙部 弘隆
東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター
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