アマゴ精子の冷蔵保存用希釈液と媒精溶液の検討
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概要
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精子の冷蔵保存用希釈溶液と保存精子の運動開始を導くための溶液の組成について検討した。保存用希釈液のK濃度は30mMが最も高い運動能を維持し, これは希釈時の運動開始を抑制する濃度と一致していた。また, 希釈液にはKに加えてCaの添加とpHの調整が不可欠であった。保存した精子の運動開始率をDW(pH8.0)と120mM NaHCO_3液で比較したところ, ほぼ全ての保存条件でNaHCO_3液の方が高い値を示した。この運動率の高さは同濃度のNaCl液, 人工体腔液でも認められ, 3者に有意な差は認められなかった。NaHCO_3液の濃度を変えて比較したところ, 運動開始率の向上には30mM以上が, 運動の持続には60mM以上の濃度が有効であった。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2000-01-15
著者
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鵜沼 辰哉
独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所
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名古屋 博之
水産庁養殖研究所遺伝育種部細胞工学研究室
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太田 博巳
近畿大学大学院農学研究科
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鵜沼 辰哉
水産総合研究センター養殖研究所
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名古屋 博之
独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所
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太田 博巳
Department Of Fisheries Faculty Of Agriculture Kinki University
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