硬い骨格を有する多孔質吸音材の望ましい構成条件 : 等価回路による検討
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概要
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セラミックやガラス, 金属などの硬い粒子や繊維を用いた多孔質吸音材を対象に, より広い周波数領域で高い吸音率を得るのに適した構成条件を等価回路によって求め, 実際に適用して好結果を得た。(1)吸音材全厚の流れ抵抗R_f, d_mを, 剛壁密着の場合2p_<0C>, 空気層を設ける場合p_<0C>に設定することで, ほぼ, 吸音率のピーク値α_0=1.0が得られる。しかし, (2)この種の吸音材は気孔率が低く共振の先鋭度Qが過大となりがちである。その抑制のため, R_f・d_mは上記の1.5〜2倍程度が妥当であろう。(3)空気層d_aを設け, 吸音材の厚さd_mを薄くすることも, Qの制御に効果がある。更に, (4)並列共振点の違う層を組み合わせる複層化により, 吸音特性曲線の深いディップを除去できる。表面に近い層のR_f・d_mを背後の層のそれより小さくした方が良い。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1997-07-01
著者
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