300kHz超音波縦振動子を用いたポリ四ふっ化エチレンシートの超音波接合
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概要
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ポリ四ふっ化エチレン(PTFE;ポリテトラフルオロエチレン)は耐熱性、耐薬品特性、電気特性等が優れており広い分野で使用されている。しかし接着剤で接合できないことが実用での大きな制約となっている。一方、PTFEは融点が327℃と高いため、従来の数十kHzまでの周波数を用いた超音波接合装置では温度上昇の不足により接合できなかった。本研究では高分子材料の超音波吸収発熱量が高周波数の超音波により増大することに注目し、300kHzの超音波縦振動系を試作してPTFEシートの超音波接合を行った。直径2.2mmの溶接チップを用いて、厚さ0.1〜0.3mmのPTFEシート2枚のスポット直径約1.2mmの重ね合わせ接合が実現できた。接合に要した時間は2〜3秒であった。接合部を電子顕微鏡により観察した結果、従来のプラスチック試料の溶接部の溶融による接合機構と異なり、超音波振動による加熱及び温度上昇による試料表面の変形による局部的な機械的結合が接合に寄与していると考えられる。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1995-07-01
著者
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