日本語の歌唱における母音の音韻明瞭性について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The purpose of the present study is to investigate the intelligibility of Japanese sung vowels (/a/, /e/, /i/, /o/, and /u/) uttered in isolation by trained soprano singers at higher pitches varied between C^#_5 (nominal 554Hz) and A_5 (880Hz). The utterance was made in following two different singing manners to see whether the intelligibility is improved by singing manners or not : one, so-called "classical singing" or Bel Canto, named "Sonorous" for short in this study, putting priority on sonority, and the other, named "Phonemic" for short, instructed to emphasize phonemic quality as Japanese vowels, holding the sonority as much as possible. Phonemic intelligibility test was carried out diotically through a headset in a rondomized order over six singers, five vowels, five pitches and two singing manners. It was found that the effect of the singing manner is significant for /a/, /e/, /i/ and /o/, "Phonemic" singing manner being superior to "Sonorous" one for /a/, /e/ and /i/, while for /o/ vice versa. For /u/, the effect was not found. It was also confirmed that the effect of the voice pitch is significant for /i/, /o/ and /u/, in which the intelligibility decreases with increasing pitch, in particular for /i/ and /u/, while for /a/ and /e/ the effect is not significant. For /a/, a higher intelligibility was obtained compared with other vowels despite of pitch increase. For all the vowels, in particular for /o/, the misperception rate as /a/ increased with increasing pitch
- 社団法人日本音響学会の論文
著者
-
垣田 有紀
Department Of Electronics Kanazawa Institute Of Technology
-
中山 一郎
大阪芸術大学
-
中山 一郎
Department of Musicology, Osaka University of Arts
-
上畠 力
大阪教育大学教育学部
-
柳田 益造
Intelligent Processing Section, Kansai Advanced Research Center
-
上畠 力
Department of Music, Osaka Kyoiku University
-
中山 一郎
Department Of Fixed Prosthodontics School Of Dentistry Aichi-gakuin University
関連論文
- 1986年夏季に北米で開催された音響関係国際会議の報告
- 歯の触診による対合接触状態の判定(第1報) : 手指感覚による識別能の調査
- 2-12. 歯の振動に対する手指感覚について (第72回日本補綴歯科学会学術大会講演要旨)
- 咬頭嵌合位における咬合接触ABCコンタクトの観察
- 触診圧を利用した早期接触診査システムの開発 : 垂直的咬合干渉付与が歯の振動におよぼす影響
- 2004年音楽音響国際シンポジウム(ISMA'04)
- 日本語を歌・唄・謡う
- 日本語を歌・唄・謡う - 共通詞をうたい分けた音声試料の紹介 -
- 日本語を歌・唄・謡う : 共通の歌詞をうたい分けた音声試料の紹介
- 能・狂言と洋楽歌唱における母音の相違
- 「だみ声」の周波数ゆらぎ
- 日本の伝統芸能(邦楽)における声質の多様性について
- 邦楽と洋楽の歌唱はどう違うか? : 共通の歌詞を用いた歌唱表現法の比較(実感させる…人間・音楽・演奏)
- ボイス・チェンジャーとしての能面(その2) -日本語全音節を対象とした面の着・脱による音色の音色変化-
- 「だみ声」らしく聞こえる音声の周波数ゆらぎ
- ボイス・チェンジャーとしての能面(その1) -面の着・脱による音声の音色変化について-
- 邦楽と洋楽の歌唱における音韻性の比較 -ホルマントに着目して-
- 発声者が知覚する音声の音色 : その客観的評価
- コーヒーブレーク
- 能面の音響特性
- 日本の「声の音楽」の諸相 : 共通の歌詞を用いた邦・洋楽の歌唱表現法の比較の試み
- 発声者が知覚するラウドネス -過小知覚量の定量化-
- 2004年音楽音響国際シンポジウム(ISMA'04)
- いわゆる"ダミ声"の知覚印象について -多次元尺度構成法を用いた分析-
- 発声者が知覚する音声の音色 -その客観的評価-
- オカリナ音のシミュレートとその心理評価 -基本音の周波数・振幅ゆらぎとノイズ成分についての検討-
- 2種類の時価からなる2拍子リズムのタッピング
- 様々なテンポにおける時間間隔変動の検知
- 等間隔タッピングの時間的ゆらぎ -ARモデルによる検討-
- 2004年音楽音響国際シンポジウム(ISMA'04)
- 2004年音楽音響国際シンポジウム(ISMA'04)
- 2004年音楽音響国際シンポジウム(ISMA'04)
- 日本語を歌・唄・謡う : 共通の歌詞をうたい分けた音声試料の紹介
- 発声者が知覚する音声の音色 : その客観的評価
- 日本の「声の音楽」の諸相 : 共通の歌詞を用いた邦・洋楽の歌唱表現法の比較の試み
- 児童期におけるリズム感の研究(第1報) : 下位レヴェルのリズム認知特性
- 小学校歌唱教材におけるリズムパターン(第2報)
- 日本語の歌唱における母音の音韻明瞭性について
- デンタルプレスケールを用いた有床義歯装着者の咬合診査 : 第1報 下顎両側遊離端義歯について
- 2-2-5. 歯の振動に対する手指感覚について : 第3報 歯の変位置と手指感覚(第75回日本補綴歯科学会学術大会講演要旨)
- 11. 顎関節雑音を主訴とした顎関節症の治療例について (昭和60年度日本補綴歯科学会東海支部会学術大会講演要旨)
- ホーミーの音響生成過程の検討 -その2. 合成音を用いた心理実験-
- モンゴルの伝統的歌唱法ホーミーにおける2つの高さの同時知覚 -その4. メロディー音の振幅ゆらぎ
- 歌の声 : 声質の魅力と問題点(音楽音響のニュー・フロンティア)
- 1-1-29. 咬合音波形の違いによる歯牙接触時期の分析 (第74回日本補綴歯科学会学術大会講演要旨)
- 咬合音と歯牙接触時期に関する研究
- 1-53. 歯の接触時期の判定に関する研究 : 咬合音の出現と歯の接触時期について (第72回日本補綴歯科学会学術大会講演要旨)
- 6. 咬合接触時期の判定に関する研究 : 第1報 測定方法について
- ピッチ認識の速度に及ぼす聴覚注意の効果
- 発声者が知覚する音声の音色 -録音/再生音との比較-
- 日本語の歌唱法の基礎的研究 -ビブラートに着目して-
- 長い遅れ時間を持つ初期反射音の周波数特性の変化が歌唱に及ぼす影響について
- 歌手が知覚するラウドネス -聴者との比較-
- 等間隔タッピングに見るピアニストとダンサーの時間的制御能力
- 撥音/ん/の周波数下降と高さの知覚との関係
- F0とF2の高さを同時に知覚させる歌唱法「ホーミー」について
- 関西支部50年の歴史 (<小特集>関西支部創立50周年記念)
- 発声者が知覚する音声の音色 : 録音/再生音との比較