^<99m>Technetium-diethylenetriamine-pentaacetic acidレノシンチグラフィーによる回盲直腸膀胱造設術後の腎機能と尿流動態の観察

概要

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^<99m>Technetium-diethylenetriamine-pentaacetic acidレノシンチグラフィーによって尿管回盲直腸吻合術後患者10例の腎機能と尿流動態を検索した.うち7例は約1年後に再検査した.初回ならびに第2回検査時の糸球体濾過率は100.0±23.2と92.7±23.0ml/min(mean±S.D.)で,ごく軽度の低下をみたが統計学的た有意差はなかった.正常型ないしは不完全閉塞型レノグラム28腎のうち27腎は腎孟造影所見と一致し,拡張非閉塞型6腎のうち5腎は第2回検査時にレノグラムと腎孟造影像がともに正常化していた.初回ならびに第2回検査値を比較すると,排尿後の結腸逆流は10例中8例から7例中3例に減少し,直腸部蓄尿率は82.2±18.8%から92.1%±20.8%に増大し,総残尿率は40.4±16.3%から28.0±16.6%に減少した(p=0.1298).以上の成績は尿管回盲直腸吻合術(回盲直腸膀胱)が体内型continent reservoirとして良好に機能していることを示している.また,これら一連の情報は1回の検査で得られることから,本R1検査法は各種尿路変更術の経過観察に積極的に導入されてよい検査法と考える.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1993-11-20