腎癌患者に対するインターフェロン療法中に生じる精神症状について : C型肝炎患者との比較

元データ 2000-09-20 社団法人日本泌尿器科学会

概要

(目的)腎癌に対するインターフェロン療法中の精神症状を投与前後で評価し,C型肝炎と比較し腎癌患者に生じる精神症状の特徴について検討した。(対象・方法)腎癌患者40例を対象とし,腎摘除術後の36例,手術適応外の4例にIFN療法を行った。IFNは2週連日投与後,週1回で継続した。精神症状の有無はIFN療法開始1週以内,開始後2週,4週,8週,12週,24週の計6回,精神科医の面接で評価した。また,C型肝炎85例で,ほぼ同一の方法で行われた検討結果と比較した。(結果)17例42.5%が抑うつ状態と診断され,8例はIFN開始前から既に抑うつ状態で,うち5例は開始2週後に抑うつ状態の悪化を認めた。9例はIFN開始後に診断され,7例はは4週以内に認められた。抑うつ状態の出現した全例がIFNの中止,減量または向精神薬の投与を要した。IFN療法中に抑うつ状態の出現した患者は出現しなかった患者に比べ神経症的性格傾向を認めたが(p<0.0001),年齢,性別や癌の進行度に差は認められなかった。腎癌患者における抑うつ状態の出現頻度はC型肝炎患者と差がみられず,腎癌患者では肝炎に比べて早期に出現し,抑うつ状態を呈した患者のうち精神科的処置を要した症例はC型肝炎より多かった。

著者

島田 誠 昭和大学横浜市北部病院泌尿器科
井上 克己 昭和大学横浜市北部病院泌尿器科
坂本 英雄 昭和大学医学部泌尿器科学教室
吉田 英機 昭和大学医学部泌尿器科
三田村 圭二 昭和大学医学部第二内科
三田村 圭二 昭和大学医学部第2内科
三田村 圭二 昭和大学医学部 第二内科
上島 国利 国際医療福祉大学医療福祉学部
石井 誠 昭和大学医学部第2内科学教室
島田 誠 昭和大学医学部泌尿器科学教室
宮岡 等 昭和大学医学部精神科
上島 国利 昭和大学医学部精神科
井上 克己 昭和大学医学部泌尿器科学教室
大坪 天平 昭和大学医学部精神医学教室
坂本 英雄 独立行政法人国立病院機構災害医療センター
大坪 天平 昭和大学精神科
三田村 圭二 昭和大学第2内科
宮岡 等 昭和大学医学部精神医学教室
吉田 英機 昭和大 医
宮岡 等 昭和大学医学部 精神医学教室
上島 国利 昭和大学 医学部精神医学
上島 国利 昭和大学医学部精神医学教室
石井 誠 昭和大学医学部内科学教室(消化器内科学部門)
坂本 英雄 昭和大学医学部泌尿器科

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