空間相関関数による塩基性火成貫入岩体の組織変化の定量的評価について-室戸岬はんれい岩体を例として
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概要
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The texture of igneous rocks from the Murotomisaki gabbroic complex, Shikoku island, were quantitatively studied by means of a digital image analysis coupled with the two point spatial correlation method. The complex has a layered structure and a considerable variation of modal composition and the texture. Seven samples at different stratigraphic positions of the complex were selected for the textural analysis. Two kinds of correlation functions, σ and τ distributions, for olivine, pyroxene and plagioclase were calculated from digital images taken from photomicrographs of each sample. Significant variation of the slope of the τ distribution at zero distances for plagioclase-pyroxene and olivine-pyroxene pairs were observed among the samples. In order to interpret the textural variation in terms of the crystallization history and kinetics, a series of computer simulation based on a simple geometric model was conducted in which two new phases appear in an old phase in different sequences and with different timing. The σ and τ distributions were also calculated for simulated textures. We compared with the simulated textures and observed textures on the Murotomisaki gabbro. As a result, it was inferred that olivine preceded the plagioclase precipitation near the margin of the body while the plagioclase preceded the olivine precipitation in the interior.
- 特定非営利活動法人日本火山学会の論文
- 1998-10-30
著者
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小畑 正明
京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻地質学鉱物学教室
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小畑 正明
京都大学理学研究科
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森下 律生
熊本大学大学院自然科学研究科
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秋月 盛雄
熊本大学理学部地球科学科
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小畑 正明
京都大学大学院理学研究科
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