中央構造線周辺の遺跡で認められた地震跡
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概要
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本稿では, 四国から紀伊半島西部にかけての中央構造線に隣接する遺跡の地震跡について, その概略を報告した。愛媛県伊予三島市の丸山II遺跡では, 弥生時代中期の竪穴住居に地すべり跡が検出されている。また, 徳島県の吉野川流域沖積低地の遺跡群では, 西暦1600年前後および古墳〜奈良時代の地震によると考えられる液状化跡が発見されている。さらに, 和歌山市の川辺遺跡では, 7世紀後半頃を最新時期とする複数の時期の液状化跡が検出されている。これらの地震跡の中には, 中央構造線活断層系の活動に伴うものが含まれている可能性がある。今後, 遺跡の地震跡に注目することにより, さらに良質な情報が得られるものと考える。
- 1992-12-15
著者
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