先天性風疹症候群児の頭顔部と歯列弓の相関について
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概要
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1964年から1965年にかけて沖縄で大流行した風疹は, 妊娠中であった母親に感染し, 罹患した母親からは種々の障害をもった子が出生した.その後風疹の人体への影響について種々の分野から多数の研究報告がなされてきた.その臨床像の一つに小頭症が挙げられており, またmicrognathiaなどの異常が報告されている.頭顔部領域の研究報告は少なく, 中でも頭顔部および歯列弓の形態についての報告はまったくみられない.著者らは発症後12年を経過した昭和52年8月, 沖縄の先天性風疹症候群児102名(男53名, 女49名)について頭顔部の生体計測ならびに歯列の印象採得を行い, これらの間における相関関係について検討した結果, 次のごとき結論をえた.1.先天性風疹症候群児の歯列弓は正常児に比し, 上下の歯列弓長および幅は小さく, 特に幅において著しい.2.先天性風疹症候群児の頭顔部と歯列弓との相関は, 脳頭蓋より顔面頭蓋に強く, 男より女に多くの項目で正の相関関係がみられた.
- 九州歯科学会の論文
- 1979-01-31
著者
-
伊東 励
九州歯科大学口腔解剖学第一講座
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祐田 彰
九歯大・口衛
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六反 田篤
九歯大・口解1
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伊波 富夫
九州歯科大学口腔衛生学講座
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祐田 彰
九州歯科大学口腔衛生学教室
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六反田 篤
九州歯科大学第1口腔解剖学教室
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六反田 篤
長崎大学 医療技術短期大学部 理学療法学科
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村上 守良
九州歯科大学解剖学教室
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村上 守良
長崎大歯
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佐伯 栄一
九州歯科大学保存学教室
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佐伯 栄一
九州歯科大学 口腔衛
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伊東 励
九州歯科大学口腔解剖学第1講座
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伊波 富夫
九州歯科大学口腔衛生
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