予測ペン入力インタフェースとその手書き操作削減効果

概要

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本論文では、ペンによる日本語入力の効率を向上させることを目的に、予測ペン入力インタフェースを提案し、そのための文字列予測の実現方法と、手書き操作削減効果の評価結果を述べる。近年、期待が高まってきているペンコンピューティングは、小型化が可能で、初心者にもなじみやすいという利点があるが、キーボードに比べると入力効率の点で大きく劣るのが現状である。本論文で提案する予測ペン入力インタフェースでは、既に入力された文字列をもとに、これから入力されるであろう文字列を予測して、ユーザに提示する。予測が一致した部分は手書き操作を省くことができ、また、予測が誤ったとしても訂正操作は一切不要なインタフェースとした。文字列予測方式は、最後に書き込まれた文字を末尾とする同一字種文字列をもとにして、それを先頭部分に含む文字列を学習メモリや辞書から検索する方式を考案した。この方式を3種類のテキスト(論文、随筆、小説)で評価した結果、ペンで入力する際の手書き操作を10%〜44%削減することができた。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-02