校正支援システムSt.WORDSの文書検査機能

概要

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日本語文書を対象とした校正支援システムの研究は、牛島らに始まり、特に1985年頃からは日本語ワープロの普及を背景にコンピュータメーカ各社が次々に試作システムを発表して活性化してきた。これまでに、校正支援/文書検査のさまざまな手法が考案されいている。日本語文書を扱う手法は概して、辞書や経験則に大きく依存したものになる。そのため、辞書の構築や経験則に関する副作用の調整などの労力が、アイデアと実用との間に大きなギャップを生んでいる。そこで、実際の運用を通して改良を加え、有効性を検証してゆくアプローチが必要になる。そのようなアプローチをとっている一事例として、校正支援システムの新聞社での運用報告がある。一方、筆者らは、St.WORDSを開発し、1992年6月未より出版社における試験的運用を開始した。St.WORDSの文書検査手法は、基本的には、筆者らが過去にCOMETにおいて実現したものであるが、実用化のために、辞書を大規模化し、校正規則の条件判定などに細かい改良を加えている。本稿では、St.WORDSの文書検査機能とその改良について報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01