楽譜の自動認識における音符記号の抽出
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概要
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音楽データベースの高速構築には,楽譜の自動認識技術が必要不可欠であり,その認識過程において重要となるのが,楽譜中に最も多く存在し,かつ音楽的にも重要な役割をもつ音符記号の抽出である.そこで本稿では,この音符の符頭(全音符を除く)と棒を正確にかつ高速に検出するために,2つの方法について説明し,それらについて検討を行なった.1つ目の方法は,従来から行なわれている五線の位置を基準に楽譜を水平方向に走査して符頭候補を探索し,if-then ルールとしきい値処理によって,真の符頭を見つける方法である.新しく提案する2つ目の方法は,最初に棒と符頭になり得る領域全てを,候補として抽出した後,その符頭候補の周りの情報を符号して,ニューラルネットワークの入力とし,その候補が真の符頭であるか否かを学習させる.学習した重みを使って,実際の符頭の判定を行なう方法である.この結果,難易度の異なる10枚の印刷ピアノ楽譜において,後者の方法では,棒と符頭の全記号について,99.0%以上の高認識率を得た.また,処理時間も手入力の10倍以上の速さである.この結果,前者の方法と比較すると,認識率,全体の処理速度ともに優れていた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-08-06
著者
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