化学修飾酵素膜電極を用いるグルコースのフローインジェクション分析
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概要
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グルコースに対し高感度で迅速な応答を示す化学修飾酵素膜電極を作製し,これを電気化学的検出器として用いたフローインジェクショソ分析法について検討した.アミノシリル化した白金板上で,酵素とウシ血清アルブミンをグルタルアルデヒドで架橋させることにより,白金表面にグルコースオキシダーゼーカタラーゼ(GOD-CT)及びグルコースオキシダーゼーペルオキシダーゼ(GOD-POD)の複合酵素薄膜を固定することで,電極を作製した.GOD-CT電極は溶存酸素電流の減少を測定する(E_<app> = -0.7V υs. Ag/Ag+)もので,GOD-POD電極はmediatorとしてのヘキサシアノ鉄(III)酸塩の還元電流を測定する(E_<app> = 0.0V υs. Ag/Ag^+)方法による.GOD-POD電極を用いた場合に0.6mM以上のアスコルピン酸が妨害する以外,血清及び尿中の還元性物質は電気化学的に妨害しない.ピーク幅は約6秒であり,多くの血清や尿試料を短時間で連続定量できる.測定の再現性は相対標準偏差で2〜4%であった.電極は安定で,約2か月間毎日使用しても,固定化時の酵素活性の98%以上を維持した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1984-04-05
著者
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