キャピラリーカラムへの冷却捕集によるスプリットレス注入法

概要

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スプリット法はキャピラリーカラムを用いて分析するうえで非常に便利な方法であるが,微量成分の分析には適さず,又スプリット比の安定性に問題が残る.ここでは空気中の微量成分を対象としたスプリットレス注入法について検討を行った,直接カラム上に冷却油菜する方法が,トラップやプレカラムを用いる方法よりも構造上簡単であり,鋭敏なピークが得られると考えられる. トラップ用の寒剤として液体空気を用いた.油菜装置には特別な装置を必要とせず,フレキシブル石英キーャピラリーカラムを用いれば容易に誰でも作ることができる利点がある. すなわちキャピラリーカラムをオーブンの外に取り出し,冷却部としてU字管部をキャピラリーカラムを用いて作ることにより可能である.又,操作においてもキャピラリーカラムの一部を冷却後,約100℃の湯と液体空気とを手早く交換する方法で,至って容易である.油乗率はメタソ以外の炭化水素においては100%である.本法による冷却捕集法では非常に鋭敏(幅12秒)で,テイリングの無い対称なピークを得ることができ,再現性も非常に良い.
社団法人日本分析化学会の論文
1984-10-05